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『あらしのよるに』が音楽劇に。渡部豪太「狙わないようにしたい」
2019年05月17日 10時00分 [演劇]
渡部豪太 撮影:源賀津己

シリーズ累計350万部、きむらゆういちの人気絵本「あらしのよるに」の音楽劇が8月に上演される。アニメ映画化や、舞台でも歌舞伎などで上演されてきた本作を、立山ひろみ(脚本・演出)、鈴木光介(音楽・時々自動)、山田うん(振付)で新たに制作する。オオカミのガブ役・渡部豪太に話を聞いた。

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オオカミとヤギが「食う」「食われる」の関係をこえて友情を育てる物語を描く本作。「僕は映画化(2005年)された頃に絵本を読みました。物語を人間に置き換え、なんで人間同士は仲良くなれないんだろうということを考えました。戦争とか私欲とか差別とかいろんなわだかまりがあるけれど、それについてガブとメイみたいに自分の頭で考えることができれば、もっとおもしろい世の中になるんじゃないかって」と初めて読んだときの感想を語る。それから10年以上経った現在は「言葉がきれいな作品だと感じています。やさしいだけじゃないところもいい。原作のきむらゆういち先生はいろんな経験をしてこられた方なんだろうなと感じます」。

そんな深みのある物語を演じるうえで渡部が思うのは「届けたいものが生まれてくると思うけど、そこを狙わないようにしたい」ということ。「だって我々が“誰とでも仲良くしなさい”と言ったって、そんなの親や先生から教わっていると思うから。そういうことじゃなくて、“こんな友情もある”という姿だったり、5歳の子が大人になった頃に“あ!”と気付くような、そういうものを届けたいです」

ガブという役柄は「やさしいって思います。そうじゃなかったらあんなふうに悩まないですから。どんなガブになるかは稽古で見つけていきたいですが、やさしいガブでいることは大切にしたいです」と語る。ヤギのメイ役・福本莉子とは初共演だが「あどけなさがあって、まっすぐな感じが本当にメイみたい。楽しくやれたらいいですね」。

ストレートプレイのイメージが強い渡部だが「歌は好きです」と明かし、「立山さんの脚本・演出と、鈴木さんの音楽、山田さんの振付に対応できる柔軟な身体、柔和でまっさらな心を用意して、稽古に臨みたい」と意気込む。渡部をはじめ個性豊かなキャストが揃い子供から大人まで楽しめそうな日生劇場ファミリーフェスティヴァル2019 音楽劇「あらしのよるに」は、8月3日(土)から5日(月)まで東京・日生劇場にて上演。チケット本日より発売開始。

取材・文:中川實穗

ジャケット 45000円
ボーダーTシャツ 13000円
パンツ 27000円
KURO クロ / KURO△GINZA
クロ△ギンザ
03-6274-6257

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