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大地真央、 遊郭での儚い人間模様を描いた 主演作再演を語る
2019年09月27日 12時00分 [演劇]
大地真央 撮影:源賀津己

有吉佐和子が自身の小説を戯曲化し、幾度となく上演されてきた『ふるあめりかに袖はぬらさじ』。2017年に音楽劇として初演され、大地真央の主演で好評を博した本作が、早くも再演される。初演に続き三味線芸者・お園を演じる大地に、前回の思い出や、作品の魅力を聞いた。

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まず初演時について「まず三味線の演奏で苦労しました。あとはセリフが多くて。この間、久しぶりに台本を開いたらあまりのセリフ量に、パッと閉じてしまったほど(笑)。特にひとりで講談のように話すシーンが大変でした。しゃべりっぱなしですし、前回は公演が夏場だったので、舞台上がものすごく暑くて。身体中に冷却シートを貼って、帯の中には保冷剤を入れて舞台に立っていました。まさに“熱”演でしたね。演出の原田(諒)先生は本当に勉強家でいらっしゃって。着物のこと、メイクやカツラのこともお詳しいんです。お互いに遠慮なく色々な意見を出し合って一緒に作り上げて、楽しかったです」と振り返った。

お園という人物とこの作品についての印象を聞くと「お園は、明るくて、お人好しで、おしゃべりで、飲んべえで、それでいて悲しい部分も持っている。そんなお園のことは、劇中で詳しくは描かれていないのですが、だからこそ、どういう生い立ちだったのか想像が膨らみますね。何より“お園がいかにそこで生きているか”を感じていただけるよう演じたいですね。過去には大女優の方々がおやりになってきた役。最初こそプレッシャーはありましたが、心情にフィットする素晴らしい音楽に助けられました。最初は音頭で始まって、バラードが入って、自然と音楽に乗って物語が進んでいって。物語と音楽が相乗効果を発揮していると思います」と語った。

再演にあたって楽しみなことについて「より深く、いいものになるんじゃないかなと思っています。今回新たに入られるキャストの方々もいらっしゃいますので、あまり事前にプランを立てすぎず、お稽古場から生まれるものを大事にしていきたいですね。初演から2年の間に私も色々な作品に出演しましたし、気持ちも新たに、初演を超える「ふるあめりかに袖はぬらさじ」を創り上げたいと楽しみにしています。華やかで、ちょっと切なくて、歌あり、踊りあり、観劇後は、明日からも頑張ろうって思えるような舞台です。手前味噌のようですが、様々な要素が詰まったいい作品だと思いますので、ぜひ劇場にお越しください」と意気込んだ。

公演は、11月3日(日)〜27日(水)まで明治座・東京にて上演。チケットの一般発売に先駆けて、現在プリセールを実施中。受付は9月27日(金)午後11時59分まで。

取材・文:永瀬夏海

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