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コロナ対策万全のSET通し稽古で、三宅裕司&小倉久寛ら“純愛”謳う
2020年10月07日 16時20分 [演劇]

劇団スーパー・エキセントリック・シアター(以下SET)の第58回本公演、ミュージカル・アクション・コメディー『世界中がフォーリンラブ』の開幕が迫る。初日を約1週間後に控えた稽古場を訪れると、座長・三宅裕司に小倉久寛をはじめとする劇団員が通し稽古に挑んでいた。

コロナ禍での上演という試練の中、三宅らが選んだテーマは“純愛”。感染すると異性を惹きつける体臭フェロモンを大量に発散し、ヒトを“肉食系”へ変貌させてしまう新型ウイルスに翻弄される人々の姿が描かれる。恋愛トラブルが多発し、偽りの愛だらけになってしまった世界でワクチン開発に乗り出した大日本武田製薬とテクノバイオ薬品。ライバル企業の覇権争いに『ロミオとジュリエット』さながらの恋模様が重なって──。

これまで最小限の人数でシーン稽古を繰り返してきたSET一同。初めての通し稽古となった取材日には改めて感染症対策のブリーフィングがなされ、本番で着用の立体透明マスクの管理方法が周知された。出番でないキャストは階下のモニターで様子を見守るなど、稽古場を密としない創意工夫が随所に見受けられる。

制限下にあっても、SETの持ち味である“ミュージカル・アクション・コメディー”は健在だ。テクノバイオ薬品のCSO・大塚ポカリス(富山バラハス)と大日本武田製薬の社長令嬢・有奈(山城屋理紗)が育む純愛の行方は、壮大なバラードとなって作品のラストを盛り上げる。ワクチンを巡る2社に、徒らに愛を拡散しようとする新興宗教の三つ巴となる抗争シーンでは、刺叉や警棒、トランポリンなどを駆使して激しく、アクロバティックなアクションが展開された。

プレイングマネージャーとして演出席とステージ上を行き来する三宅と、その盟友・小倉には“笑い”のパートが託される。このSETならではの絶妙な掛け合い、コロナ禍で笑顔の機会が減っている今こそ摂取してほしい。

公演は10月9日(金)〜25日(日)に、東京・サンシャイン劇場にて。ぴあでは、座席が選択できるチケットを販売中。また、サンシャインシティプリンスホテルの「カフェ&ダイニング シェフズパレット」で行われるハロウィンスイーツフェアとコラボレーションした“S席スイーツフェア付チケット”も。

なお10月17日(土)13時・17時開演回は、PIA LIVE STREAMにてリアルタイム配信される。いずれも18日(日)23時59分までアーカイブ視聴可能だ。

取材・文:岡山朋代

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