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『ポーの一族』東京公演開幕、明日海りおを追走する千葉雄大
2021年02月05日 17時14分 [ミュージカル・ショー]
ミュージカル・ゴシック「ポーの一族」
ミュージカル・ゴシック「ポーの一族」 撮影:岸隆子

ミュージカル・ゴシック『ポーの一族』の東京公演が、2月3日に開幕。これに先駆け、報道陣にゲネプロが公開された。

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萩尾望都の人気マンガ『ポーの一族』を舞台に──と30年以上も企画を温め続けた小池修一郎の演出によって2018年に宝塚歌劇花組でミュージカル化され、今回の再演にいたった本作。不老不死のバンパネラ(吸血鬼)一族として孤独に生きる主人公エドガー・ポーツネル役を、明日海りおが続投する。そのエドガーが、千葉雄大演じる少年アラン・トワイライトらを仲間に加え、孤独や哀しみを滲ませながら時空を超えた旅を続けるファンタジーだ。

人間の血を求めるポーの一族は社会に拒絶され、時代を超えて各地を放浪することに。生きる道を見失ったエドガーは寂しさのあまり妹を一族に加え、後悔に苛まれる。対するアランは裕福な名家に生まれながらも母に愛されず、家の都合で結婚相手が決まる人生に嫌気がさしていた。やがて出会った二人は互いに強く惹かれ、支え合う。

我々は生前どこにいて、死後はどこへ向かうのか。なぜ生きるのか──。この世に生まれし者が抱える根源的な問いが、自らの意に反して永遠の時を生き長らえなければならないバンパネラ一族の葛藤を通じて炙り出される。明日海はトップスター時代と変わらぬ艶かしい佇まい。ハリのある伸びやかな歌声で、エドガーの悲哀を立ち上げる。オペラグラスを覗けば、揺れ動く思いを表情に乗せる繊細な演技が見て取れた。

彼女がつくり出す圧倒的な劇空間をより魅力的にしようと、ミュージカル初出演の千葉は懸命に追走し、時に重厚な低音を響かせる。映像の世界にいながら舞台に挑戦するその姿は、人間からバンパネラの“異世界”に飛び込んだアランと重なって見えた。発表時に話題となった金髪碧眼のビジュアルも抜群にハマっている。

なおPIA LIVE STREAMでは、明日海(エドガーアングル)、千葉(アランアングル)それぞれに迫るライブ配信を実施。通常アングルでは映しきれなかったエドガーとアランの表情や仕草に迫り、新たな切り口で作品の魅力に迫ることができる。

上演時間は約170分(休憩含む2幕)。公演は2月17日(水)まで、東京・東京国際フォーラム ホールCにて。その後、23日(火・祝)?28日(日)に愛知・御園座と巡演する。ぴあではGoToイベントキャンペーンのもと、ライブ配信のチケットを販売中だ。公演プログラムの郵送サービス付きチケットも。

■PIA LIVE STREAM
2021年2月7日(日)12:30開演回 通常アングル
2021年2月13日(土)12:00開演回 エドガーアングル
2021年2月13日(土)17:00開演回 アランアングル
2021年2月28日(日)12:00開演回 大千秋楽

取材・文:岡山朋代

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