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中丸三千繪「原点に戻る」 1日限りのクリスマスリサイタル開催へ
2021年12月02日 17時00分 [オペラ・声楽]

オペラ歌手の中丸三千繪によるクリスマスリサイタル『MICHIE NAKAMARUソプラノリサイタル?Starly Christmas2021?』が2021年12月11日(土)、東京・紀尾井ホールで開催される。中丸の歌声はもちろん、俳優の石田純一を迎えたトークなどが楽しめるようだ。

新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、思うようにコンサートができなかった。その間、中丸は、決して“停滞”していたわけではなく、「これまでのキャリアを振り返ったり、勉強し直したりする時間」だったといい、今回のリサイタルは「自分の原点に戻るようなものにしたい」と話す。プッチーニの『トゥーランドット』や『ラ・ボエーム』など、オペラ・アリアを中心にプログラムを構想中だ。

「コンクールで歌った曲を、今更歌うのは恥ずかしいと思っていたんです。西洋の難しい曲にどんどん挑戦していかないといけないと思っていたんですよね」と明かす中丸だが、今年6月に最愛の母・アイ子さんが亡くなったことを契機に考えが変わる。それは「難しくて知らない曲をやるよりも、いつもCDで聴く曲や昔から歌っている曲を聴くとファンは安心するのよ」という母の言葉を思い出したからだといい、『月の沙漠』など「母が好きだった曲を歌うのもいいかな」。

今回は、石田純一とのトークも予定。石田とはテレビ番組での共演経験があり、スポーツジムで顔を合わせたり、ワインを共に嗜む仲でもあるという中丸は「よくマスコミに切り取られるような強烈な一面ではなくて、もっと自然体で、イタリアと音楽が好きな石田さんとのトークを楽しんでほしい」と語っていた。

小澤征爾指揮の『エレクトラ』でデビューしてから35年。中丸は言う。「ファンの方々には本当に感謝しています。私が弱気になったときも、私の演奏が間違った方向に行っているときも、励まし、厳しく育ててくださった。これまでも、そしてこれからも、コロナ禍を生き抜いて、一緒に頑張っていきたい」。

そのほかの出演者は安達朋博、松本蘭。
公演は12月11日(土)昼12時開場、13時開演。チケット料金はS席 8,800円(全席指定/税込み/未就学児入場不可)。

●プロフィール/中丸三千繪
オペラ歌手。1987年イタリアに渡り、各国のコンクールにて数々の栄冠を得て、イタリアオペラ界の最高峰とされるミラノ・スカラ座と出演契約を結んだ後、オペラ歌手のコンクールとしては世界で最も権威のある「マリア・カラス・コンクール」で史上初の日本人の優勝を果たす。日本各地で小児がんの子どもを支援するチャリティー・コンサートを行う。近年では、2019年6月に開催されたG20で、日本を代表して歌声を披露した。

(取材・文:五月女菜穂)

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