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イッセー尾形が老若男女に七変化、一人芝居を近鉄アート館で!
2022年03月31日 12時05分 [演劇]

俳優のイッセー尾形が「創作の実験場」と捉える近鉄アート館で、恒例の一人芝居を5日間開催する。半世紀に渡り市井の様々な人々をコミカルに表現し、多くのファンを魅了してきたが、今回は「コロナと庶民でネタを創れるのは今しかない」と昨年新たに創作した7本に再び取り組むほか、日替わりの新作ネタ1本を加えた計8本を上演する。「この時代に皆が思っている意識を想像して作品にする。合っていれば笑いがくるし、合ってなければシーンとなる。シーンとしても平気なのがアート館でございます」とユーモアたっぷり。合同取材会で見どころなどを語った。

『イッセー尾形の妄ソー劇場〜文豪シリーズその5〜日替わりプラス1』チケット情報

昨年は現代の母子物語「新宿ロリータ」や「中華屋のおばさん」といった「大きく変化するものとしないもの」に注目したネタから、自身の深い逃避願望を反映した「雪子の冒険」、さらに批判される側の弁明に好奇心をくすぐられた「高速自転車男」などを生み出した。今回再び同じネタに挑むことで「作品が育ったところを観てほしい」。加えて日替わりの新作ネタは「どっこい、うっちゃる力」をテーマに創作中だ。「コロナ以降の願望ですが、僕らはいつの時代も攻め込まれるもので、その都度いろんなアイデアで乗り切ってきた。攻め込まれても攻め込まれても『えいっ!』とうっちゃる力が備わっている。同時に、因果関係抜きにともかく体験自体を笑っちゃう、おかしいから僕もお客さんも笑っちゃうというものを。それくらい意識が大きくなると信じています」。

70歳を迎え「あと10年やり残さないように」との思いを抱く。「70歳だからでっかいことをではなく、心構えだけは謙虚に昔ながらの方法で。これでいいかの問いかけは大きく強くなっている」。本公演の副題には「やっぱみんな生きてるわあ」と付けた。「人間は最後の最後には逞しく大らかに笑って世の中を受け止める、性善説を説きたいんですね。僕にとっては他人の登場人物であり、他人であるお客さんがいて、他人がいるからこそ自分が在ることを何十年と経験してきた。そこから見れば、人間は性善説で間違いないし、生きてるわという実感を自分が持てなくても他者が必ず持ってくれる。そういう人間関係で生きてるんだろうな」との実感がこもる。

最後に「コロナ禍では優良芝居です」と改めて一人芝居をアピールした。「今はスマホやテレビをつければ情報が全部現れる時代。想像している暇がないんじゃないかな。昭和27年生まれの想像で育った人間ですから、自分が芝居をやってる時ぐらいはスマホを忘れて想像してほしい。想像に出合い直す時代には一人芝居はうってつけだとおもいます」。

大阪公演は4月13日(水)から17日(日)まで近鉄アート館にて。チケット発売中。

取材・文:石橋法子

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