「かしまし娘」の弟子で、どつき漫才の「敏江・玲児」として、上方漫才界で一世を風靡(ふうび)した正司敏江(76)が8日、大阪・道頓堀の角座で、故3代目桂春団治さんの一周忌追善トークイベントに出演し、春団治さんとの海外2人旅など、逸話を披露した。

 敏江は玲児さんと離婚後も夫婦漫才として活躍していたが、クイズ番組の企画で、春団治さんと2人で海外旅行に行ったことがあったという。

 「どこの国か覚えてへんけど、海外あちゃこっちゃ行った」と言い、春団治さんは「子供のようなええ人やった」としのんだ。

 春団治さんは女好きで知られたものの「うちには来んかったな~。もう、うち、離婚してたけど」ともポロリ。また、楽屋では、春団治さんは「お茶にこだわる人で、毎日、ティッシュペーパーに(好みの茶葉を)入れて持ってきて、自分のだけ入れて飲んでた」とも明かした。

 この日のイベントには敏江のほか、漫才の酒井くにお(68)とおる(65)、三味線の内海英華(56)も出演。

 くにお・とおるは、春団治さんが上方お笑い大賞を受賞した直後、舞台で一緒になった。2人が、楽屋で「おめでとうございます」とあいさつをしかけたところ、階段の上にいた春団治さんは、階段の下にいた2人に「ちょっと待て」と言葉を制して、階下へ下りてきたという。

 「わざわざ、僕らと同じ目線まで下りてきて、あいさつを受けようと。そういう礼儀はほんまにきっちりした方で、ほれました」と振り返っていた。