俳優村野武範(72)が5日、都内で、9月に発売した約39年ぶりの新曲「ハマナス」の発売記念イベントを行った。

 新曲のほかに、カップリング曲「愛を下さい」や、日野美歌とデュエットをした「淋しくさせないで」など4曲を披露。衰えのない声量を響かせた。

 料理番組「くいしん坊!万才」のリポーターとして活躍したように、健康自慢で知られた村野だったが15年に中咽頭がんが発覚。ステージ4と診断をされ、一時は「余命いくばくもない」と医師から宣告をされたが、先進医療の陽子線治療と抗がん剤で完治にこぎつけた。

 この日は「命だけでなく、がんの箇所がのどだったので、役者はもちろん歌うことも諦めていました。でも、おかげで歌えるまでに至りました」と回復ぶりをアピール。「ようやく歌えるようになり、思った以上に好評なので気を良くしています。これからは役者としての活動も始めたい」と、歌手や俳優としての全力投球を誓った。

 モットーは「一生青春」と「何事もレッツ・ビギン」。一世を風靡(ふうび)した主演ドラマ「飛び出せ!青春」の名ゼリフで、同年代の人たちに向けて「人生はこれから。謳歌(おうか)をしよう」と呼び掛けている。