今年の日本テレビ系「24時間テレビ41~愛は地球を救う~」(25、26日放送)で史上初のトライアスロンに挑戦するANZEN漫才みやぞん(33)が9日、神奈川・大磯町で、長距離走の練習を公開した。本番のスタート時間は放送開始前の25日正午すぎに設定された。酷暑の夏、33時間におよぶ過酷な闘いに挑む主役に意気込みを聞いた。

 台風一過の炎天下、この日の大磯町の最高気温は33度。1日30キロのテスト走行に臨む、みやぞんの表情は極度の疲労と両膝の痛みでゆがんでいた。トレードマークのリーゼントではなく、サラサラヘアで一心不乱に前を向いた。両膝にはテーピングが貼られていた。

 途中に設けられた給水ポイントでの休憩中、報道陣の気配を察すると、別のスイッチが入った。「なんか急にカメラが増えましたね」。膝のアイシング治療を受けながら、記者と目を合わせて「お疲れさまです~」といつもの笑顔であいさつを交わした。

 番組史上初のトライアスロン形式は、スイム、バイク、ランの順番で開催される。スイムは放送当日25日の「メレンゲの気持ち」(土曜正午)放送内でスタート。バイクは24時間テレビ放送直前から、ランは24時間テレビ内でスタートする。本番前のスタートは、95年に間寛平が東京~神戸間600キロを走破して以来、23年ぶり。みやぞんにとっては、“33時間トライアスロン”となる。

 6月上旬に今年の挑戦者が発表され、間をおかずに練習を開始。7月は埼玉・熊谷市で観測史上最高の41・1度を記録するなど関東地方も猛暑日の連続だったが、この日までに計14回の練習をこなした。30キロ以上の距離に挑んだのは今回が初。5時間かけて走った膝は悲鳴を上げていた。「今までの練習でつらいと思ったことはなかったけど、今回初めて壁にぶち当たりました。左膝の内側がアイスピックで刺されているよう」。悲壮感をにじませながらも「でも大丈夫です」と、持ち前の笑顔も見せた。

 第1回から伴走する坂本雄次トレーナー(70)は、「のみ込みが速い。過去トップクラス」と、走りに太鼓判を押す。みやぞんも攻略法について「1つ1つに全力を出さず、バランスを取る」と本番をにらんだ。取材後、追加で8キロ走ったように、気力も充実している。この日までの練習の総距離は164キロまで伸びた。【川田和博】