テレビ番組の司会者として売れっ子の俳優坂上忍(51)が、自身の“終活”としてフジテレビ系「坂上どうぶつ王国」(金曜午後7時)のMCを10月から始めた。目指すはムツゴロウこと畑正憲氏(83)。動物と共生できる人生のエンディングだ。14年2月に交際が報じられた恋人(37)との破局説と合わせて、直撃してみた。

坂上は50歳までに、資産的な終活を済ませた。「あとは信頼できる人たちとお仕事をすることだけ。でも、子役の頃からやってるので、勤続年数で言うと、とうに定年。それで、子供の頃から動物のお世話をしながら暮らしたいなと思っていたのをフジテレビのスタッフに伝えていたんです」。その思いが、番組としてスタートした。

実は今年初め、知り合いの不動産関係者に頼んで、個人的に動物王国の候補地を探し始めていた。「取りあえず東京ドーム1個すっぽり入る土地があればと思ったんだけど、北海道のムツゴロウさんに会いに行って聞いたら、東京ドーム21個分!」。ただ、大きくすればいいわけではない。「僕が死んだ後も継続できる範囲でやらなくちゃいけない。それが、大きな責任だと思う。番組をやりながら勉強する。最初は犬や猫の保護になると思うけど、お世話していくうちに数が増え、動物の種類も増えていくんだと思う」。

ムツゴロウさんと会って強く共感したのはシンプルな思いだった。「ムツゴロウさんも始まりは『犬のリードを外して走り回れる場所がほしい』から。僕も、12匹の犬と走り回るために千葉に移住しちゃったくらいですから」と言う。

動物王国作りのためには、勉強も欠かせない。「生き物と向き合うということは、出産もあれば死もあるし、失敗もあると思う。そういうのも含めて動物っていいね、大変だよねっていうのをお伝えしたい」。片平なぎさ、サンドウィッチマン、King&Prince高橋海人、くっきー、堀田真由。番組レギュラーは大女優からアイドル、お笑い芸人、若手女優と幅広い。「スタッフともレギュラーの方とも長いお付き合いをしていくつもり。汗をかいて、動物に振り回されて成長していくのがドキュメントになれば」。

人生を終活する一方、5年以上交際している恋人にプロポーズも、断られた。「『え、なんで?』って言われました。破局じゃないんだけど、結婚するかどうかは、僕が聞きたい。なにしろ断られてるんですから」とぼやく。人生の最期、坂上のそばに愛する人がいるかは謎だが、たくさんの動物が見守ってくれる。【小谷野俊哉】