東京五輪女子マラソン代表の鈴木亜由子(28=日本郵政グループ)が7日、オンラインで報道陣の取材に応じ「しっかりと戦える状態でスタートラインに立って、最後まで諦めずにメダルを目指して走りたい」と決意を述べた。

 本来であれば、8日朝にレースが行われるはずだったが、コロナ禍の影響で1年後の8月7日に先延ばしとなった。鈴木は1月下旬の米国合宿中に右太もも裏を肉離れ。調整不足が懸念されていただけに「正直、もし今日が本番ならベストな状態で立てたか疑問なところもある」と本音をこぼした。

 だからこそ、延期はプラスに働く。鈴木はトラックで豊富な実績を残してきたが、フルマラソンの経験はわずかに2回。指導する高橋昌彦監督も「どちらかと言うと、マラソン選手としては初心者」と話すほどだ。そこで「本番は来年8月なので、2、3月あたり、海外というのはちょっと難しいので、国内で開催されれば、その時期にもう1本走りたいと考えている」とレースに出場する中で、世界に通用する力を付けていく方針を示した。

 鈴木はかねて「超える」をテーマに掲げてきた。「どんな状況であれ、1年後に今の自分を超えられたなっていう思いで立っていたい」と気合は十分。初マラソンで初優勝を果たした札幌の地で、世界の壁を超えてみせる。