俳優妻夫木聡(39)が10月スタートのTBS系日曜劇場「危険なビーナス」(日曜午後9時)で、16年ぶりに同枠で主演を務めることが20日、わかった。

作家東野圭吾氏の同名小説が原作。とある失踪事件をきっかけに、主人公が巨額の遺産をめぐる謎に挑むミステリーだ。

妻夫木が演じるのは、正義感が強くてうそをつけない独身の獣医師・伯朗。ある日突然、「弟の妻」と名乗る謎の美女が現れ、弟が失踪したと聞かされ、30億円もの遺産がからむ名家の争いに伯朗が巻き込まれていく。

妻夫木は「TBSのドラマに出演させていただくのが16年ぶりということに、僕自身も驚いています(笑い)。出演させていただくからには、16年前の自分に負けないように、今年40歳となる自分自身ができることをこのドラマで体現していきたいと思います」と意気込んでいる。

東野作品を愛読してきたという妻夫木は「本作は東野さんの原作が持つ魅力はそのままに、毎週続きが気になる連続ドラマとして、とても面白く描かれていきます」と説明。「僕が子どもの頃、ドラマを見るために急いで家に帰っていたワクワク感をこの作品で皆さんにも味わっていただけたらうれしいです。日本中が大変な時ですが、『このドラマがあるから、家にいるのも悪くない!』と思っていただけるような、少しでも皆さまの助けになる作品をお届けできればと思っています。ぜひ、お楽しみに」と呼び掛けた。

東野氏の作品が日曜劇場でドラマ化されるのは10年「新参者」以来10年ぶり。脚本は昨年10月期の同枠「グランメゾン東京」や映画「キングダム」などを手がけた黒岩努氏が担当する。

東野氏は「自分でいうのも変ですが、『危険なビーナス』には面白いピースがたくさん詰まっています。それらを玩具にして、もっといろいろと遊びたかったのですが、小説ではミステリー要素を重視したため泣く泣く我慢をしました。その分ドラマの制作陣、役者さんたちには、思い切り好きなように遊んでもらいたいです。期待しています」としている。