コロナ禍により延期が続いていた柔道日本代表の強化合宿が再開されたことを受け、男子の井上康生監督(42)が16日、オンラインでの合同取材に応じた。
期間は12日から17日までで、受入れ先や選手の安全を考慮し、場所などの概要も含めメディアには非公開で行われているが「久しぶりの全体合宿で、選手、スタッフが改めて五輪に向けて気持ちが引き締まっている。また一丸となって準備したいという思い」と力を込める。
稽古はガイドラインに沿って行われており、加えて行動の制限など、通常とは違う合宿形式だが「選手が集まってやれる喜びを感じているのを見て取れた。同じ目線で刺激し合うのは大きな力なんだというのを感じている」と手応えを語った。
稽古を続ける中では、73キロ級でリオ五輪金メダルの大野将平(28=旭化成)の存在が大きいと改めて感じているという。「技術はもちろん、トレーニング法や練習の姿を含め、リーダーシップをもってチームを引っ張る姿は頼もしい。我々も後押しできれば」と目を細めた。
今回はすでに代表が決定している6階級の選手に加え、任意参加だという66キロ級の丸山城志郎(27=ミキハウス)が参加。丸山との激しい代表争いが続く阿部一二三(23=パーク24)は、別日に別メニューでプログラムを組んでいるという。
今後は11月にも合宿を予定。「社会の状況を見ながらだが、より試合に近い練習、審判をつけての練習試合的な形を考えている」といまだ先行きが不透明な中で、五輪に向けて、国際試合出場の視野を持って進んでいく考えを示した。