ボクシングの元WBC世界フライ級王者で現WBC世界バンタム級8位(WBA9位)の比嘉大吾(25=Ambition)は、26日に後楽園ホールで行われたバンタム級ノンタイトル10回戦で日本同級13位の堤聖也(24=角海老宝石)に1―0の引き分けだった。

 先手を打ったのは、アマ時代の対戦成績が2戦2勝の堤。比嘉も反撃を試みるものの、両者ともに決め手を欠く展開が続く。

 動きが出たのは8ラウンド(R)だった。比嘉が威力ある左アッパーやワンツーで猛攻。だが堤も9R開始とともにラッシュをかけて反撃する。

 最終10Rはお互いに最後の力を振り絞るが、決定打が出ない。

 試合は判定となり、ジャッジの一人は96―94で比嘉を支持したものの、残る2人は95―95。規定により結果は引き分けとなった。

 試合後の比嘉は「勝ってたと思ったので判定までいってしまった。自分の点数と、出てる(ジャッジの採点の結果が)違っていた。セコンドが『行け』と言ったところで行けなかった」と反省の弁。過去の戦績が16勝(16KO)1敗だった比嘉は、この日プロ18戦目で初めてフルラウンドを戦った。

 2018年4月の、WBCフライ級V3戦で前日計量に失格し王座剥奪された比嘉は、今年3月に14年のプロデビューから所属していた白井・具志堅ジムと契約を更新せず、6月末に現在のジムに移籍。今回が新天地で初の試合だった。