2020年度の文化功労者に選出された漫才師の西川きよし(74)が4日、都内で行われた顕彰式に出席し、式典後には、妻でタレントの西川ヘレンとともに記者会見を行った。

 式典を終えたきよしは「感謝でいっぱい。これからもしっかりとお客様のおかげを忘れず、感謝をして、初心を忘れることなく、謙虚にお笑いの努力をし、頑張っていく」と喜びを語った。

 ヘレンは「身に余る光栄に存じます。長きに渡り、支えてくれた皆様のおかげ。結婚して50数年、紆余曲折あった。主人を見ていると、何事にも誠心誠意の人やな、と手前味噌ではあるが感じる」「本人の座右の銘にもある、小さなことからコツコツと。その通りの人生だったと思う」と回顧した。

 他の出席者らと式典へ入場したきよしを見て、涙をこぼしたというヘレン。その時のことについて「感無量でございました。思わず涙がほろほろと落ちた」と心境を明かすと、会見でも涙を流し、白いハンカチで目元をおさえた。

 それを隣で見たきよしは「家内が涙を流しながら僕の背中を見つめていたとは…。先日の記者会見では、家内の話をして、涙が出た。今日は泣かまいと…」と言いながら、声をつまらせ、目をうるませた。

 さらに「家内は、ことあるごと、僕の人生の過渡期、悩んだりした時に、大局的な判断をしてくれる。家内が苦しんでいる時には、僕が。大変、夫婦としては、やっとバランスのいい夫婦になれたと思う」としみじみと語った。