歌手のクミコ(66)が27日、東京EXシアターでコンサート「わが麗しき歌物語vol.3~シャンソンとクミコの歌たち~」を開催した。

 当初7月4日の予定だったが、新型コロナウイルスの影響で延期となり、この日客席を50%にして行われた。

 オープニングでゲストのコーラスグループ「ベイビー・ブー」とともに登場。シャンソンを代表する名曲「愛の讃歌」、スコットランド民謡「広い河の岸辺」を立て続けにアカペラで披露し、その美しい歌声とハーモニーに会場からは大きな拍手が送られた。

 その後、10月に他界した作曲家・筒美京平と今年作詞活動50周年を迎える作詞家・松本隆のコンビによる「お帰りなさい」、中島みゆきから提供を受けた「十年」、久石譲作曲の「人生のメリーゴーランド」と、大物アーティストから提供された自身のオリジナル曲を歌い上げた。

 2月以来の公演となったクミコは「なんとも言葉にしがたいような状況下、皆さまがこうしてお越しくださったこと、本当にありがとうございます。いろいろな心配事とかが、心だけじゃなく体にも影響を及ぼしかねないような状況になっていて、『大丈夫なのかしら私は?』と、おそらく皆さんも思われることもおそらくあって、いろんな不安とか心配が覆い尽くそうとしているような状況ですけれども、そんな中で私どもが歌を通して、少しでも小さな灯のようになれればいいなと今日は思いながら、務めさせていただきます」とあいさつ。

 さらに「ここはもともとライブハウスという場所でもあったのですが、そんなにぎわいとか、名残とか人のぬくもりとかが宿っている気がします。そんな中で歌えることが幸せです」と語った。