ヒット曲「しらけ鳥音頭」で知られ、コントから生まれた「小松の親分さん」の愛称で親しまれたコメディアン小松政夫(こまつ・まさお)さん(本名松崎雅臣=まつざき・まさおみ)が7日午前6時45分、肝細胞がんのため、東京都三鷹市の病院で死去した。78歳。

11日に家族葬が営まれた。喪主は妻松崎朋子(まつざき・ともこ)さん。

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88年に亡くなった父の東八郎さん(享年52)を通じ、小松さんと子供の頃から交流があったタレント東貴博(50)が11日、日刊スポーツの取材に応じ「小学生の時からヒーローだった」と悼んだ。「うちのおやじの右腕でした。『東八郎劇団』を作った時に、ずっと2人で大きくしてここまで喜劇を伝えてきた。子供の頃からずっと見てきて、若い頃にオーディションを受けると『小松政夫さんみたいになりたい』って言ってました。たまに会うと『頑張ってるね』と声をかけて見守ってくれる人でした」としのんだ。

安めぐみ(38)と結婚した翌年(12年)の披露宴では、最初の口上を頼んだ。「オタマをマイク代わりにして、いろいろなギャグ入れてあいさつしてもらってから新郎新婦の入場。伊東四朗さんや欽ちゃん(萩本欽一)までいて“東京の笑い”がテーマの披露宴を盛り上げてくれました」。

最後に会ったのは4、5年前。「一昨年、うちの劇団『ファイヤーヒップス』でおやじと小松さんが86年にやった『うたたかの金貨(コイン)』を上演した時に『見に行くよ』って言ってくれてたんですが、ドラマ収録が入ってかなわなかった。本当に残念です。ありがとうございました」と話した。【小谷野俊哉】