俳優の長谷川博己さん主演のNHK大河ドラマ「麒麟(きりん)がくる」(総合、日曜午後8時ほか)第40回「松永久秀の平蜘蛛(ひらぐも)」が1月10日に放送され、吉田鋼太郎さん扮(ふん)する松永久秀の“最期”が描かれた。大河ファン、歴史ファンから早くから期待の声が上がっていた「爆死」こそしなかったものの、メラメラと燃えさかる炎の中、咆哮(ほうこう)しながら派手に自害してみせた松永。役を演じた吉田さんは「松永の心情としては、40回を通じて、それ(爆死)と同じくらいのピークを迎えられたと感じていますし、(脚本の)池端俊策さんが描かれた松永の最期を演じられて心から良かったと思っています」と悔いなしの様子だった。
ウナギノボリ
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第40回の台本を読んで、「松永の最期が爆死ではなかったので、少しがっかりしましたが(笑い)、『麒麟がくる』という作品の色を崩さず、池端先生らしい解釈で描かれていて、実にすてきだなと感じましたね。心して演じなければと思いました」と思い返す吉田さん。
同回では、長谷川さん扮(ふん)する光秀に、松永が茶釜「平蜘蛛」を託すシーンもあった。吉田さんは「松永が『平蜘蛛は自分だ』と言った場面は面白いと感じましたね。平蜘蛛は、一見異様に見えるものの、よくよく見ると理にかなった形をしている、だから美しいと言われています。それが自分だと言うのですから、考えようによっては非常に厚かましいですよね。ですが、松永は、生まれがよくないために己の才覚だけでのし上がった人物。その見方で、姿形が一見醜怪(しゅうかい)な平蜘蛛と重ねるという点では、実感を込めて演じられました」と告白する。
また同シーンは、ドラマの初回(2020年1月19日放送)から交流が続いた光秀と松永の最後の語らいとなったが、吉田さんは「思えばこれまで松永の場面は、光秀とのシーンがほとんどなんです。あの場面は、松永と光秀との最後の場面、そして長谷川君とお芝居する最後の場面でもありました。撮影が始まったのが去年の春でしたから、ずいぶんと長い間、長谷川君とお芝居していたんだなあと。撮影の際は、いろんな思いが重なって、非常に感慨深いものがありましたね」と振り返った。
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