楽天・田中将大投手(32)が11日、沖縄県金武町のキャンプ地で亡き恩師への思いを語った。

 11日は南海(現ソフトバンク)、ヤクルト、阪神、楽天で監督を務めた野村克也さんが84歳で死去した命日。ちょうど1年となり、プロ入り時に監督だった名将からさまざまな教えを受けたことを回想しつつ「このタイミングで戻り(健在なら)何て言ってもらえたんだろうと。最後までチームのために戦い続ける姿を見てもらえたら」と故人をしのんだ。 

 この日はキャンプ第3クール初日。6日の合流後、初めて全体練習に加わった。ウオーミングアップ後、キャッチボールとランニングのメニューを消化。投球練習は行わなかったものの、ブルペンで汗を流す若手投手陣の投球に熱いまなざしを向ける場面もあった。石井監督から任されている調整方法については「自分の中でこう進めていこう、調整していこうというのはある。結果にとらわれず、ぶれずに調整を重ねていけたら」とコメント。

 名門ヤンキースで7年間にわたって活躍し、今や日米通算177勝を重ねる大投手へ成長した。楽天に8年ぶりに復帰した教え子の姿をノムさんも天国から頼もしげに見守っているに違いない。