全国公開中の映画「お終活 熟春! 人生、百年時代の過ごし方」(香月秀之監督)の舞台あいさつが13日、東京・新宿ピカデリーで行われた。香月秀之監督、水野勝、剛力彩芽、高畑淳子、松下由樹、清水理子が登壇した。

 5月から公開中の同作品は満足度ランキングで上位にランクイン。6月に都内の映画館の営業が再開したことで、コロナ禍にもかかわらず、チケットは即売し、リピーター客も多かった。

 タイトルにある「熟春」とは青い春を「青春」とう言うのなら、人生百年時代、定年後に訪れる、熟した春を「熟春」と呼んで、ポジティブに過ごしてもらいたいという意味が込められているという。

 青春の思い出について聞かれた剛力は、「小学生の頃から芸能の仕事をしているので、今も青春です。塾春にたどりつくまで青春を過ごしたいです」と語った。

 高畑淳子と橋爪功演じる熟年夫婦の娘を演じた剛力は「撮影が始まった日から、自然に娘になれました。いい距離の親子ですね。見て下さった方に聞きたいです。私の娘役いかかでしたか?」と客に向けて問いかけた。

 母親役を演じた高畑は「『お前から剛力彩芽は産まれん』と言われました」と自虐ジョークを言いながら、剛力の演技を「台所にいるたたずまいがお上手でした。おひつからご飯をよそうのがするーっと」とほめた。

 一方、香月監督も「日本人の役者は、食べながら演じたり、何かをしながら演じたりするのができない人が多いんです。剛力ちゃんは、自然にできたからスゴイと思った」も絶賛した。

 水野勝がリーダーを務める「BOYS AND MEN」に楽曲提供した音楽プロデューサーつんく♂からの手紙も公開された。

「お終活見せて頂きました。大病した僕には胸にきました。とても素敵な温かい作品。『立つ鳥跡を清めよ』ですね。笑えて感動できる作品です」

 また、高畑は舞台あいさつ前に楽屋で、水野から「泣く演技ってどのようになさるんですか?」と聞かれたことを暴露。勉強熱心な水野をほめると、水野は「学生時代にサッカーの挫折経験があるので、役者としては、失敗しないように日々研鑽している」などと述べたという。

 作品は水野勝演じる葬儀社の青年が案内した終活フェアをきっかけに、離婚秒読みの金婚熟年夫婦が、家族や友人を巻き込み、人生整理に動きだす、笑って、泣けて、役に立つハートフルヒューマンコメディー。