“キング・オブ・ロックンロール”エルビス・プレスリーのDNAが禁断の実験に使用されるという。英紙「エクスプレス」が4日までに報じた。

 エルビスは1977年8月16日、42歳で死去。いまだに生存説や謀殺説が議論されている。そんな中、禁断の実験が計画されている。

 芸術家のコービー・バーハッド氏は作品プロジェクト「オール・ザット・アイ・アム」で、エルビスとマウスのDNAを混ぜ合わせ、ハイブリッドの「エルビス・マウス」を創造しようというのだ。

 コービー氏はネットオークションでエルビスの髪の毛を22ドル(約2400円)で購入。遺伝子解析会社と、実験用のオーダーメードのマウスをつくる会社に発注し、近いうちにエルビス・マウスを誕生させるつもりだ。

 この実験コンセプトをアイルランド・ダブリンの科学ギャラリー「グロウ・ユア・オウン‥ライフ・アフター・ネーチャー(自ら成長する‥自然の後の生命)」展で発表し、物議を醸している。

 複数の米メディアの取材に、コービー氏は「この作品の目的は、人間とマウスのハイブリッド生物を創造するという恐ろしい問題を提起することです。私は生命を定量化して定義するということに魅了されてきました。生物学、哲学、心理学、さらにフランケンシュタインから素粒子物まで、さまざまな物差しで生命を測ってきました」と語る。

 また、コービー氏はダイアナ元妃、ジョン・F・ケネディ元大統領の毛髪も入手済みだという。

「神話になった3人のDNAを調達したことでプロジェクトを開始したんです。3人は私たち人間社会の究極の象徴です」とコービー氏。

 小説「フランケンシュタイン」では科学者フランケンシュタインが死体をつなぎ合わせて創造した怪物に滅ぼされた。そのため、英語圏では「フランケンシュタイン」という単語に「自分の創造物に滅ぼされる者」という意味があるが…。