男子テニスの世界ランキング56位・錦織圭(31=日清食品)にまたも巨大な壁が立ちはだかった。

 4大大会「全米オープン」の2回戦(日本時間3日)では世界61位のマッケンジー・マクドナルド(米国)を3時間57分の激闘の末に撃破。試合後は「後半、彼のプレーが良くなってきていたので、どう止めようかというのがファイナルセットの鍵だった」と心境を明かしつつ「逆に少し開き直ってプレーできた」と勝因を語った。

 勢いかって臨む3回戦の相手は世界1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)だ。今、最も強いテニスプレーヤーとして誰も異論はないだろう。東京五輪では準々決勝でストレート負け。過去の成績は2勝17敗で、今回が20度目の対決となる。

 そのうちの1勝は忘れもしない2014年全米オープン準決勝。大舞台で王者を破り、アジア勢初の4大大会初の決勝進出を果たした思い出の大会だ。錦織自身も「あれは僕のベストマッチの1つ。そのおかげでここでプレーすると気分が良くなる」と話した上で「ベストを尽くしたい」とキッパリ。虎視眈々と〝再現〟を狙っている。