2022年カタールW杯アジア最終予選に臨んでいる韓国代表FW孫興民(29=トットナム)が不振に陥っている理由を同国メディア「毎日経済」が伝えている。

 ホームで迎えた初戦のイラク戦(2日)は痛恨のスコアレスドロー。エースの孫は何度もあったチャンスの場面でシュートを打たず、あえて味方にパスを送るシーンが多かった。同紙は「孫興民の消極的なプレーがあった。きれいに表現すると〝謙虚〟〝利他的〟と見ることもできるが、果敢さがなくなったのは明らかだ」と報じた。

 所属するイングランド・プレミアリーグのトットナムでは昨季17ゴールをマークし、今季も3試合で2得点と抜群の決定力は健在だが、韓国代表では今ひとつ。同紙によると、2019年10月のスリランカ戦以降、フィールドゴール(PKやFKからではなく、流れの中で決めた得点)を決めていないという。

 その理由について同紙は「キャプテンの重みのせいか、孫興民は仲間を活用しようとするプレーが多い」とし、2018年ロシアW杯後にMF奇誠庸から代表主将を引き継いだことで、より周囲を生かすプレーに徹していると説明していた。その上で「もっと利己的な孫興民が必要だ」と、持ち味の得点力を生かすことを求めていた。