全日本女子プロレスマットで「極悪同盟」として日本中の憎悪を一身に浴びた〝極悪女王〟ダンプ松本(60)。現在も現役を続ける中、今年3月3日のスターダム日本武道館大会でジュリア vs 中野たむの敗者髪切りマッチが行われたことで、自身と長与千種との髪切りマッチ(1985年8月28日、大阪城ホール)が改めてクローズアップされた。インタビュー後編では、令和によみがえった伝説の一戦を振り返ると同時に、今後の女子プロ界への思いを語った。
【ダンプ松本・インタビュー後編】
――今の女子プロ界をどう見ている
ダンプ どういう試合をやっているか見たことないから、昔とはこんな違いがあるというのは分からない。でも若い子たちがいて、いっぱいいろんな団体があって頑張っている。それはいいことだよ。女子プロレスというものをなくしてしまわないためにも、みんなこの先も頑張ってほしい。どの団体もそれなりに頑張ってくれれば、上に上がっていけるわけだから。
――スターダムの髪切りマッチで自身の髪切りマッチが改めて注目された
ダンプ それはうれしかった。人づてに聞いた話だけど、今でも大阪城ホールで開催される大会では、その時の映像が毎回流れるんだって。永遠に流してほしいよね。
――伝説の一戦を今のファンにも
ダンプ もちろん昔と今は違うだろうけど、今の人たちが知ってくれるのはうれしい。現役をやっている限りはね。そうじゃないと、何のためにやっているのか分からないよね。だからそれ(映像)を流してくれるのがすごくうれしいよ。
――当時は日本中から誹謗中傷の嵐だった
ダンプ 石を投げられたり、嫌がらせをする人がいっぱいいたからね。家に泥棒が入ったり。
――今の時代もSNS上でのアスリートへの誹謗中傷が深刻化している。この現状をどう見る
ダンプ まあ、それとは多分内容が全然違うと思う。時代の変化だよね。もし昔の自分の全盛期の時にSNSなんかがあって、今みたいな状況なら、ひょっとしたら殺されているかもしれないよね。あの時もひどいことをされたけど、今は変な人も多いし、それ以上のひどい状況になってたと思うよ。(終わり)