豊島将之竜王に藤井聡太三冠(王位・棋聖・叡王=19)が挑戦する将棋の第34期竜王戦七番勝負・第4局2日目が山口県・宇部市で行われ、122手で藤井三冠が勝利。4連勝で竜王の座を獲得し、史上最年少での四冠を達成した。

 将棋は2日目に入って、形勢は二転三転。しかし、終盤激しい攻め合いから、藤井三冠が鮮やかに寄せ切った。これで羽生善治九段の22歳9か月の史上最年少記録を大幅に更新する19歳3か月での四冠を達成。さらに最高峰のタイトル竜王を獲得したことで序列1位の座についた。

 藤井 vs 豊島の王位戦・叡王戦・竜王戦の3連戦は、藤井三冠が全勝。昨年まで0勝6敗と全く勝てなかった〝天敵〟相手にすさまじい強さを見せつけた。

 対局後のインタビューではさすがに疲れ切った表情で「最高峰のタイトルを取れたのは光栄。それに見合う実力をつけたい」とし四冠については「ここまで結果が出ているが内容的には良くないところもあり、そこは改善していきたい」と反省の弁も出た。

 藤井新四冠の次なる目標は渡辺明三冠(名人・王将・棋王)が持つ王将のタイトル。現在、王将戦挑戦者決定リーグが行われており、藤井新四冠は4連勝でトップの座をキープしており、年明けに行われる王将戦挑戦の可能性は高い。

 渡辺名人と藤井四冠の通算対戦成績は渡辺名人の1勝8敗とかなり分が悪いが、この夏130万円のパソコンを購入。藤井四冠が使っているディープラーニング系の将棋AIを導入し研究を続けているという。仮に藤井四冠が挑戦者となれば万全の〝藤井対策〟をしてくるはずだ。