元総務相でパソナグループ会長の竹中平蔵氏(70)が2日、自身のユーチューブチャンネルを更新。慶応大学大学院の岸博幸教授(59)と対談し、岸田政権の姿勢について持論を展開した。

 両氏は行政を始めとした日本の縦割り構図の組織を批判。竹中氏は政府のデジタル化を推進する組織について「事務局を縦割りの役所がやってるわけですからね。諮問会議とかそういうところが根本を変えないと昭和をいじるような話にしかならない」と分析した。

 岸氏も「結局、岸田政権は昭和の延長をやりたいのかなって真面目に思ってる」と同意。さらに「この政権理解できないのが、あれだけ岸田さんって総裁選のときに新自由主義を批判しながら、なんで竹中先生をデジタル田園都市の委員に入れるんですか。なんで新自由主義の人を」と疑問視した。

 岸田首相肝入りの「デジタル田園都市国家構想実現会議」の委員に名を連ねている竹中氏は「私は新自由主義じゃないから。新自由主義というレッテルを張られてる。規制を強化することで不良債権をなくした」と苦笑いしつつも、「何をおやりになりたいかって焦点が見えないですね」と論評した。

 続けて「疑似政権交代が起きたんだから変えたいところはっきり変えたほうがいいと思いますよ。今までとメンバーが似てる」と語り、岸氏も「結局政権批判的な人も取り込んで穏便にやろうって、これも昭和的ですよね」とコメントした。