国内男子ツアー今季最終戦「日本シリーズJTカップ」最終日(5日、東京よみうりCC=パー70)、単独首位から出た谷原秀人(43=国際スポーツ振興協会)が3バーディー、2ボギー69で回り、通算12アンダーで大会初勝利(ツアー通算16勝目)を挙げた。

 1番でいきなりボギーをたたくと、なかなかバーディーが来ず、前半に首位を明け渡す苦しい展開。それでも経験豊富なベテランは動じることなく、自分のゴルフに徹した。すると13番パー4でこの日初となるバーディーを決めて息を吹き返すと、16、17番で連続バーディー。数々のドラマが生まれた名物の最終18番パー3もパーで上がって、改めてベテランの健在ぶりを見せつけた。

 谷原は「前半からなかなかショットもパットもうまくいかず、チャンスがあれば後半かなと思っていた。うまくハマって優勝できた。43歳にして、まさかメジャーで勝てるとは思っていなかったので、非常にうれしい」と喜びを語った。13回目の出場で悲願の初制覇となったことには「勝てていないのは、すごいしんどい思いがあった」と安どの表情を浮かべた。

 一方、最終戦までもつれ込んだ賞金王争いは、ランキングトップで今大会に臨んだチャン・キム(米国)が初の賞金王に。木下稜介(ハートランド)は単独2位以上、金谷拓実(Yogibo)、星野陸也(興和)、稲森佑貴(国際スポーツ振興協会)は優勝で逆転賞金王の可能性があったが、谷原に逃げ切られてしまった。