ボートレース住之江のSG「第36回グランプリ」(優勝賞金1億円)は5日目の18日、トライアル2nd最終戦を終了。大会最終日の19日、12Rで〝2021年のベスト6〟による優勝戦が行われる。

 激戦の連続だったトライアル2ndを1位で勝ち抜いたのは峰竜太(36=佐賀)。2位の丸野一樹(30=滋賀)と同率、同着順となったが、選考順位(チャレンジカップ終了時点の賞金ランク)の差で1号艇を手にした。ここではV大本命を背負う峰に注目したい。

 5日目12R、トライアル2nd最終戦は試練の6号艇。4日目のトライアル2ndの2回戦後に行われた抽選で緑玉が出た瞬間、天を仰いだものの「抽選運が悪かったことは結果に関係なくいい訳にしたくない」とキッパリと言い切った。

 本番は誰もコースを譲るわけはなく大外6コース。1Mまくり差しで上位に浮上すると、バックで2番手の原田幸哉(46=長崎)を捕まえて2着でフィニッシュ。トライアル2nd最終成績でトップに躍り出た。

「集中力を高めて無心で走りました。1マークは勝手に体が反応してくれた感じ。エンジンは変わらずいい状態だと思います」

 まさに自力でつかみ取った最終決戦の1号艇だ。目標にしていた5月の若松SGオールスターで念願のVを果たすなど、今年も〝最強レーサー″の地位を確かなものにしてきた。そんな峰が掲げた2021年の漢字一文字は「勝」。この一文字にはいろいろ思いが込められている。

「常に負けられないレースが続いていた。勝てる時や勝てない時も重荷がすごくのしかかってきた。ただ、勝つことで結果が出ると喜びに変わる。それが自分の原動力になっている」と胸の内を明かす。

 2年連続3度目のグランプリ制覇に王手をかけた。「可能性を感じるうちは勝機がある。優勝したい。あとは壁を乗り越えてこそ」と独特の表現で頂点への思いを語った。また一歩、前進するためにも、このタイトルは譲れない。