最愛:“ロス”真っただ中 「君に夢中」が彩った名場面プレーバック “最愛”の7話~最終話編

連続ドラマ「最愛」最終話のシーン(C)TBS
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連続ドラマ「最愛」最終話のシーン(C)TBS

 感動のうちに最終回を迎えた吉高由里子さん主演の連続ドラマ「最愛」(TBS系)。毎話印象的なシーンで流れ、作品を切なく彩ったのが宇多田ヒカルさんの主題歌「君に夢中」だ。SNSでは今でも“最愛ロス”真っただ中の声も見られるが、ここでは「君に夢中」が彩った第7話~最終話の名シーンをプレーバックする。(全3回)

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 「最愛」は、殺人事件の重要参考人となった実業家の真田梨央(吉高さん)、その初恋相手で事件の真相を追う刑事・宮崎大輝(松下洸平さん)、あらゆる手段で梨央を守ろうとする弁護士・加瀬賢一郎(井浦新さん)を中心にしたラブサスペンス。新井順子さんがプロデューサー、脚本を奥寺佐渡子さんと清水友佳子さん、演出を塚原あゆ子監督と2013年1月期放送の「夜行観覧車」、2017年4月期放送の「リバース」とそれぞれが話題を呼んだ制作陣が手がけた。

 ◇第7話 「逃げたってなんも変わんないぞ!」

 第7話では、またも距離ができてしまった梨央と大輝の関係が再接近していくきっかけのシーンで「君に夢中」が使われた。大輝ともう会わないことを決めた梨央と、捜査本部を外され、所轄の生活安全課に異動になった大輝。梨央とともに暮らし始めた優だったが、「姉ちゃん家の近くで一人暮らしをしている」と大輝にうそをつき、食事をしようと自宅に誘う。イントロが流れるのは、自宅近くで大輝が梨央の姿を見つけるシーン。大輝は帰ろうとするが、優が「大ちゃん、逃げたってなんも変わんないぞ! そう言ってくれたのは大ちゃんやろ?」と声をかけたことで、大輝は梨央と向き合うことを決める。帰ろうとする大機の後ろ姿を無言で見守る梨央の姿も印象的なシーンだ。

 ◇第8話 「自分が代わりになろうと思った」

 第8話では、「君に夢中」が、加瀬の大きな愛がうかがえるシーンで流された。後藤(及川光博さん)による不正を調べるため、梨央と加瀬は後藤が潜伏している会社の別荘を訪れる。そこで資料を調べる2人だったが、新薬の申請を控える会社の状況と自分の倫理観との板挟みに梨央は苦悩。そんな中、いつも味方になってくれる加瀬に、梨央が「何でいつも私の味方してくれるの? 私のことどう思ってるの?」「嫌になんない?」と尋ねる。嫌にはならないと答えた加瀬は、「何度も言うけど家族だと思ってる。幼い頃に家族を失ったつらさは分かるから」と話し、「自分が代わりになろうと思った」と思いを切り出す場面でイントロが流れ始める。「本当に今までよく頑張ったよ」と語りかける場面はSNSでも「加瀬さんの愛が深すぎる」「加瀬さんかっこよすぎるよ」と“加瀬キュン”の声があふれた。

 ◇第9話 「娘も、真田家の人間も、誓って殺人には関わっておりません」

 第9話では母の愛を描いた名シーンを「君に夢中」が彩った。後藤による寄付金詐欺疑惑の責任をかぶり、梓(薬師丸ひろ子さん)は緊急会見を開く。テレビ越しに梨央と後藤が見守る中、寄付金詐欺については自分の一存であると話す梓。そして、「娘も、真田家の人間も、誓って殺人には関わっておりません」とりんとした表情で訴えた瞬間にイントロが流れ始める。梓は現場に駆けつけた政信にも温かいまなざしを向け、警察に出頭しようとする梓は、同行しようとする加瀬に「一人で大丈夫」と言い残し、車に乗り込むのだった……。後の展開を考えると、「真田家の人間」がどこまでを指すのか、考えさせられる一幕となっている。

 ◇最終話 「こんな幸せな日はないわ」

 全ての真相が明らかになった最終話。「君に夢中」はラストシーンを彩った。橘しおり(田中みな実さん)の死亡推定時刻が変わり、加瀬のアリバイが崩れ、大輝は加瀬の行方を追う。捜査の手から逃れ「この日が来るのは、あの日から分かっていました」と語る加瀬に、たまらず大輝は「二人にとってお前がおらんくなることが、どういうことか分かっとるんか!」と叫ぶが加瀬は「頼みましたよ、宮崎さん。ようやく手に入れた二人の幸せを壊さないでやってください」と言い残してどこかへ去って行くのだった。

 加瀬との電話が切れた大輝の元に、薬が承認された梨央から電話がかかってくる。「早く知らせたかった」と笑顔で語る梨央に、大輝も「とうとうか……。長かったな……。おめでとう……」と涙声で喜び、涙をこらえながら「梨央、幸せか?」と問いかける。「こんな幸せな日はないわ」と応じた梨央に、大輝は苦悩に満ちた表情で「そうか……」とだけ答え、梨央の笑顔で「君に夢中」が流れる。

 「君に夢中」が流れる中、「ひとつの目標を達成した今、次の目標に向かいます。人生最良のこの十六年間に感謝します」という加瀬の書き置きとともに、その後の物語がラストシーンまで描かれていく。「君に夢中」によって感動的に締めくくられるのだ。

 「最愛」最終話は動画配信サービス「Tver」で配信中。「Paravi」で全話配信。2022年1月1日からディレクターズカット版も配信される。

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