来年2月の歌舞伎座「二月大歌舞伎」で、中村勘九郎(34)の長男波野七緒八くん(5)が3代目中村勘太郎を、次男哲之くん(2)が2代目中村長三郎を名乗り、初舞台を踏むことが決まった。7日、松竹が発表し、都内で会見が行われた。会見には勘九郎の弟中村七之助(32)も出席した。

 初舞台の演目は「門出二人桃太郎(かどんでふたりももたろう)」で、勘九郎、七之助が30年前に初舞台を踏んだ演目。長三郎は3代目中村勘三郎が名乗った名前だという。

 おとなしく座っている七緒八くんと、マイクで遊んだりと自由な哲之くんを横目に、勘九郎は「大変なんです。楽しみなんてないです。今、脇汗がすごくて、ポタポタ落ちてます」。

 七之助は「私の(会見の)時より静か。いい役者になってくれると確信しています」と話した。大きな声でせりふが言える? と聞かれた七緒八くんは「うん。言えます」。

 桃太郎は中村屋にゆかりの深い演目。12年に亡くなった中村勘三郎さんの初舞台も「昔噺桃太郎」だった。

 勘九郎は「3代続けて桃太郎ができること、うれしく思います。父も喜んでくれたと思います。孫パワーは強いですから」。