MLBがロックアウトに突入して7日(日本時間8日)時点で早くも5週間が経過した。ポスティングシステムでのメジャー移籍を目指している広島の鈴木誠也外野手(27)やFA選手との契約交渉は凍結された状況が続いているが、メジャー各球団のチケット販売も厳しい問題に直面しているようだ。

 今季のスケジュール、球団によっては来場者プレゼントの予定も発表しているが、ロックアウト突入以降は肖像権の問題から、グッズ等に人気選手の名前を使用することが出来ないためだ。

 集客率を上げたいエンゼルスが目玉としているのは大谷翔平投手(27)だ。昨年も「大谷の顔だらけのTシャツ」や「大谷ピロー」「サイクル安打達成記念ボブルヘッド人形」などの来場者プレゼントはファンに大人気で、メディアは大きなニュースとして伝えた。

 現時点でエンゼルスの球団公式サイトで公開している今季の来場者プレゼントの予定ではアストロズとの本拠地開幕第2戦の4月8日(同9日)は「歴史的シーズンボブルヘッド人形」と表記されており、具体的なことは不明だ。ただ、エンゼルスはロックアウト前に詳細を発表済み。大谷に限れば、4月8日(同9日)に「歴史的シーズンボブルヘッド人形」、5月10日(同11日)のレイズ戦の「MVPボブルヘッド人形」、5月27日(同28日)のブルージェイズ戦で映画「スター・ウォーズ」とのコラボ企画で「オオタニ―ワン ケノービボブルヘッド人形」、6月24日(同25日)のマリナーズ戦では「スノードーム」、8月13日(同14日)は「帽子」と計5度行われることが分かっている。

 熱心なファンはすでにチェックしているだろうが、オフも話題の中心であり続ける大谷をチケット販売でアピールできないのは痛手だ。一方、ファンが懸念するのは、新労使協定の締結に時間を要して開幕が遅れ、来場者プレゼントが中止になることだ。実際、コロナ禍で60試合の短縮シーズンになった2020年は無観客開催だったことも重なり、企画は全て中止になった。大谷グッズがお蔵入りしないことを祈るばかりだ。

 パイレーツやレッズなどはどの選手のグッズか明かさない謎のプロモーションを実施中で、レッドソックスでは手数料なしで購入できる期間限定の3試合パックや5試合パックを販売するなど、例年とは違った販売戦略を強いられている。