スピードスケート平昌五輪女子500メートル金メダルの小平奈緒(35=相沢病院)は最後まで〝我が道〟を走り続ける。

 開幕まで残り1か月を切った北京五輪では、500メートルと1000メートルに出場予定。9日のオンライン取材では「年末年始もなく、普通に選考会の翌日は休んで、2日から始動しました」と明かした上で「本当に日々自分の技術や体の状態を上げていくっていうところでは変わらない日常を過ごしています」と順調な調整ぶりをアピールした。

 先月末の代表選考会では、1500メートルの代表切符を逃したとはいえ「(前回の)平昌五輪が終わってから結城(匡啓)コーチとも1500メートルに出ていなかったらどうなったのかなっていうような反省をしたことがあった」とプランは想定済み。「全然マイナスじゃなくて、今の私にとっては500メートルと1000メートルに全てをささげるチャンス」とプラスに捉えている。

 北京五輪では500メートルの連覇に大きな期待がかかる。それでも「やはり求められるものは確かにあるとは思いますが、自分の中でしっかりとこういう滑りをしたいっていうところに気持ちを注いで、周りの期待とかではなくて自分自身に期待をするところに真正面から向き合っていきたい」と平常運転を貫いている。

 絶対女王で挑んだ平昌五輪から4年。股関節痛などを乗り越え、ひと皮むけた小平が新たな境地に立とうとしている。