スピードスターの誕生となるかもしれない。巨人の育成1位ルーキー・鈴木大和外野手(22=北海学園大)が球団新記録を打ち立てた。

 16日にジャイアンツ球場で行われた新人合同自主トレでは、1500メートルのメニューが組み込まれ、新人17選手が一斉にスタートを切った。その中で鈴木は常に上位をキープし、先頭を走っていたドラ4・石田が終盤にペースダウンしたところで一気に加速。そのまま後続を突き放し、トップを守ったままゴールした。タイムは「5分5秒」。球団が計測を開始した2017年以降では最速だ。

 これまでの記録を4秒更新した鈴木は「僕は育成ですし、足の選手なので走る系のメニューからアピールしようと思っていた。1位になれて良かったです」と自然と笑みもこぼれた。

 理想とする巨人OBは「代走のスペシャリスト」として活躍した鈴木尚広氏だ。同氏の著書を寮に持ち込んだ縁から球団スタッフを介して本人と連絡先を交換し、直通のホットラインも開設済み。鈴木は「『本当に気軽に』と優しく言っていただきましたし、キャンプが始まっていろいろ課題があったらお聞きしたい」と目を輝かせた。

 まずは支配下を勝ち取り、東京ドームでダイヤモンドを駆け回れるか見ものだ。