課題克服で出直しだ。大相撲初場所千秋楽(23日、東京・両国国技館)、「昭和の大横綱」大鵬の孫で元関脇貴闘力の三男の幕内王鵬(21=大嶽)が幕内佐田の海(34=境川)に敗れ、新入幕での勝ち越しはならなかった。踏み込んで前に出るも、引いたところで相手が逆襲。もろ差しを許して一気に寄り倒された。身上とする前に出る相撲を貫けなかった。

 勝ち越しを懸けた一番だったが、取組後は「びっくりするくらい緊張しなかった。いい相撲を取ろうと思ったが(相手が)うまかった。自分のできることを出すしかないので、しっかりいこうと思ったが…」と無念さをにじませた。

 幕内初挑戦となった今場所は10日目に7勝目を挙げ、勝ち越しに王手をかけながら、その後は4連敗。高い壁に当たった15日間を「めちゃくちゃ疲れた。気分よく取れたけど、いい相撲を取っても簡単に勝たせてくれず、一番が長くなった」と振り返った。

 幕尻のため来場所は十両への転落が濃厚。「スタミナ不足。連敗癖があり、後半に星が伸びなくなるのが課題なのかな」と出直しに向けて修正点を挙げていた。