テニス男子の世界ランク1位のノバク・ジョコビッチ(34)が新型コロナウイルスのワクチン接種拒否により欠場となった全豪オープンを、セルビア紙が「この20年間で最悪のグランドスラムを見せられている」と痛烈に皮肉った。

 ジョコビッチの地元セルビア紙「ブリック」は「全豪オープンでの競争が進むにつれ、この20年間で〝最悪〟のグランドスラムを見せられているという印象が高まっている」と報道。続けて「それどころか、今年のメルボルンではエキサイティングな試合がない」と指摘し、ジョコビッチの不在によって大会のクオリティーが大幅に低下していると猛批判した。

 同紙は4大大会にふさわしくない内容の試合が多いと断罪したうえで「その理由は、最高の選手であるノバク・ジョコビッチの不在によるものであることを認めるべきだ」と全豪オープンを糾弾。ワクチンの未接種を理由にジョコビッチの入国を認めなかったオーストラリア政府の判断にも疑問を呈した。

 英雄を〝敵視〟したことで、セルビアでは〝反オーストラリア〟の機運が高まっているようだ。