イングランド・プレミアリーグのトットナムが、春節を祝うメッセージに女子の中国人選手とともに韓国代表FW孫興民(ソン・フンミン)を起用して大騒動に発展している。

 トットナムは6日にクラブの公式インスタグラムで「LunarNewYear」という一文とともに本拠地で中国の春節を祝う様子を投稿した。スタジアムの電光掲示板に、2人の選手が虎と一緒に中国語で春節のメッセージを持っているイラストが映し出されたが、これがいけなかった。1人は女子チームに所属する中国代表FWタンジアリ。そしてもう1人が孫だったのだ。

 韓国紙「ヘラルド経済」は「孫興民は中国人ではない」と怒りをにじませて報道。「孫の所属チームのトットナムが、中国の春節を記念する電光掲示板に孫の似顔絵を入れるミスを犯した。世界中のファンが声を上げている」と伝えた。

 さらに同紙は「これを見た孫は戸惑うしかなかった。孫と中国の春節は何の関係もないからだ。最近、韓国と中国が文化的な葛藤をもたらしている状況で、トットナムがありえない間違いを犯したことに対する批判の声が続いている」とクラブを厳しく糾弾。北京五輪の開会式でチョゴリ(韓服)が中国の少数民族と紹介されて両国間の国際問題になっていることにも言及しながら、トットナムのミスは韓国を侮辱するものだと断罪した。

 同紙はネット上で殺到しているコメントも紹介。「孫興民は中国人ではなく韓国人だ!」、「トットナムは正気なのか」、「孫興民が韓国人であることは誰もが知っているはずだ。すぐに修正するべきだ」などと続々と怒りの声が上がっている。

 プレミアリーグでは人種差別などに神経を尖らせている背景もある。今回のトットナムのミスは人種問題も絡んで、今後大きな波紋を呼びそうだ。