将棋好きとして知られる落語家・桂文枝(78)が12日、将棋の藤井聡太竜王(19=王位・叡王・棋聖)が東京・立川市の「SORANO HOTEL」で指された第71期王将戦七番勝負第4局で、渡辺明王将(37=名人、棋王)を114手で破り、史上最年少での5冠を達成したことを受け、祝福のコメントを寄せた。

 文枝は「すごい!という言葉しか見つかりません。王将戦3連勝の後、まさかのストレート勝ち」と、藤井竜王が渡辺王将相手に4連勝でタイトルを奪取したことにびっくり。

 藤井五冠の振る舞いについて「将棋という世界は不思議な世界で、勝ったからといって笑顔を見せるわけでなく、ガッツポーズもなく、勝った藤井新王将の方が深々と頭を下げて、まるで敗者のように振る舞っておられました」と感想を語った。

 その上で「羽生九段の最年少記録を3年以上若く達成した、この記録はおそらく今世紀に塗り替えられることはないと思います。恐るべし藤井聡太五冠。もう芸術のような指し回し。前髪が眉毛あたりまでかかり見えにくい盤上の駒を見事に操り、4連勝という勝ちっぷり。将棋界はますます盛り上がるでしょう。同じ伝統文化として羨ましい限りです」と称えた。