乃木坂46の1期生・星野みなみ(24)が12日、東京国際フォーラムホールAで卒業セレモニーを開催。この日をもって、約10年半に及ぶアイドル人生を終え、芸能界からも引退した。

 独特のマイペースな雰囲気を持つ妹キャラだったが、先輩や後輩問わずメンバーから“優しさ”で慕われていた。

 3期生の向井葉月(22)は涙を浮かべて「みなみさんがいなかったら、私はここにはいないし、みんなにも会えなかったと思うと感謝でいっぱいです。私は乃木坂で悩むことが多かったんですけど、私が『選抜に入るまで待っててください』と言ったときに、みなみさんは『頑張ってね』とか『待ってるね』とかじゃなくて『え~早くね!』と言ってくれたんです。それが私の心にすごく救ってくれるものでした」と感謝した。
 
 向井はシングル表題曲の選抜入りは叶わず、星野と選抜で共演する夢は実現しなかったが、セレモニーで「無口なライオン」を2人で歌唱。向井は「本当に幸せな時間でした。今まで優しさと明るい笑顔をずっと乃木坂に届け続けてくれて、乃木坂にいてくれてありがとうございました」と伝えると、星野は「ごめんね、待てなくて。もうちょっと待ってたらよかったんだけど…。でも、2人で(曲を)やれてよかった」と笑顔を見せた。

 2期生の北野日奈子(25)は「みなみちゃんはずっとかわいかった。仕草も声もお顔も声も性格も。そのみなみちゃんにずっと癒されながら過ごしてきて、かわいいといえば、みなみちゃんの右に出る者はいないと思う。でも、強さや優しさでもみなみちゃんの右に出るものはいないなと私は思う。私は初期からずっと助けられてきた」と回想。

 体調不良で一時活動を休止した時期もあったが、星野の優しい気遣いで救われたメンバーの1人だった。

「ここの居場所が分からなくなってしまったときとか『ここにおいでよ』って手招きしてくれる姿とか…。私がここから逃げたいって泣いてるときは、手を差し伸べてくれて一緒に行こうって手を引っ張ってくれたり。もうずっと助けられてきて、私が誰かの言葉に傷つき、落ち込んでるときは『そんなのみなみが全部やっつけてやる!』って言ってくれたよね。本当に感謝してます。みなみちゃんの存在が私をここまで繋ぎとめてくれた」

 そんな北野も星野のおかげで強くなり、星野は「守ってもらったもんね」と涙で感謝すると、北野は笑顔で「みなみちゃんに何かあれば、倒してやろうと思ってるし、世界平和を守ろうね。みんなに優しさをくれてありがとう」と伝えた。

 1期生の樋口日奈(24)は「まずみなみに言いたいのは…」と初期のころに選抜メンバーの星野とアンダー(選抜外)の樋口が一緒の仕事現場に行った際の思い出を明かした。

 樋口いわく「当時は選抜のメンバーがすごく知られていたから、スタッフさんにアンダーメンバーの私たちが乃木坂って分かってもらえなかったときに、みなみが『この子たちも乃木坂なんですけど』と言ってくれた」。

 感銘を受けた樋口は「すごく心に残っていて、その瞬間にどんなことがあっても私のこの人の味方でいたいなと思いました。きっとみなみが陰でみんなに力をくれたから。13歳から一緒に歳を重ねて24歳になるけど、13歳でまだ右も左も分からないときに、グループの最前列で頑張っているみなみは本当にカッコいいなと思ってたし、こうしていっぱいの後輩がいて、たくさんの方に愛される乃木坂46をイチから作り上げた偉大なメンバーだなって改めて思いました」と感謝の言葉を口にした。