〝ド根性男〟の逆襲をしかと見よ――。阪神・木浪聖也内野手が春季キャンプ第3クール最終日となった13日に、地獄の名物特訓〝Deathノック〟に参加。ドラフト同期同学年の近本と二塁の守備位置につき、257本のノックを受けきった。

 練習終了後、報道陣の取材に応じた木浪は「やっぱりキツかったです。近本と楽しみながら(ノッカーの)井上ヘッドとワーワー言いながらできました」と穏やかな表情で振り返った。

 2018年のドラフトで会議で3位入団。〝矢野チルドレン一期生〟にあたる木浪だが、柔和な記者対応ぶりは入団当時から変わらない。だがその正体は「努力と練習の鬼」。キャンプ中は常に朝一番に宿舎を出るバスに乗り込み早出練習に参加。球団公式ユーチューブチャンネルでチームメートの西勇も「あそこまでマジメを貫く方法は、自分も聞いてみたい」と木浪について言及したほどだ。

 入団時から3年連続で開幕スタメンの座を勝ち取ってきた木浪だが、昨季はルーキー・中野の台頭もあり出場機会が激減。本職とする二遊間は競争も激しく「勝ち残っていくために頑張りたい。自分の課題はバッティングなので、その点はオフから取り組んできた」と穏やかな表情の下に激しい闘志を燃やしている。

 入団以来の恩師だった矢野監督は今季限りでの退任を既に表明。「自分も試合に出て、活躍して恩返ししたい」と背番号0は決意を新たにした。