地元メディアは「DH・筒香」に対し、やや懐疑的なようだ。ナ・リーグのDH制導入が確実となり、ピッツバーグのニュースメディア「Trib」はパイレーツの筒香嘉智外野手(30)を指名打者の有力候補としたものの不安要素についても掲載記事の中で論じている。

 MLB機構のロブ・マンフレッド・コミッショナーはア・リーグのみではなく、今季からナ・リーグでも指名打者制を採用する「ユニバーサルDH」の導入を明言。これを受けてパイレーツ地元の同メディアは「MLBがユニバーサルDHを採用した場合、パイレーツはヨシ・ツツゴウ以外にチーム内の候補者がいない」と題し、フロントにチーム編成の再構築を訴えている。

 記事では「パイレーツでDHを任せるとすれば、一塁手兼外野手の筒香が確かに最有力候補だろう」と指摘。昨年8月16日にパイレーツ移籍を果たして以降、筒香が昨季43試合で打率2割6分8厘、出塁率3割4分7厘、長打率5割3分5厘、8本塁打、25打点の好成績を残したことを高く評価している。

 ただ、ここまでMLB2シーズンにおける筒香のDH起用に関しては「キャリア31試合で打率1割8分6厘、出塁率2割9分7厘、長打率3割4分3厘のスラッシュライン(打率/出塁率/長打率)で、5二塁打、3本塁打、6RBIの記録だ」と振り返り、指名打者としての経験不足と低い数値を列挙して暗に嘆いた。

 その点を踏まえた上で同メディアは「ネルソン・クルーズ、ミッチ・モアランド、またはクリス・デービス(3選手ともFA)のようなベテランDHの獲得のため、パイレーツは大金を投じなければならなくなる可能性がある」とも述べている。

 いずれにせよユニバーサルDHの導入は、筒香の起用法にも少なからず影響を与えることになりそうだ。