世界初の大技失敗――。北京五輪スノーボ―ド女子ビッグエア決勝(15日、首鋼ビッグエア競技場)、村瀬心糀(17=ムラサキスポーツ)が銅メダルを獲得した一方で、果敢に攻めた岩渕麗楽(20=バートン)は4位、鬼塚雅(23=星野リゾート)は11位だった。

 鬼塚は決勝1本目に大技「キャブダブル

コーク1260」(縦2回転、横3回転半)に挑むも失敗し、激しく転倒。しばらく起き上がれなかった。スタッフが駆け寄って立ち上がったものの、ふらつくなど、ダメージを受けた。2本目も同じ技を失敗し、3本目もうまくできなかった。鼻の下のばんそうこうを貼っていた鬼塚は大技について「五輪で挑戦できて幸せです。メダルを取るには必要かなと思った。4年間は無駄ではなかった」と振り返った。

 岩渕は3本目に女子では世界初の「トリプルアンダーフリップ」(縦3回転)を披露。成功かと思われたが、着地の際にバランスを崩し、転倒した。それでも他の選手たちも岩渕の挑戦をたたえた。涙を流しながらも「悔しい気持ちの方が多いんですけど、最後にチャレンジできてよかった」と語っていた。