北京五輪のスノーボード女子ビッグエア決勝(15日、首鋼ビッグエア競技場)で冬季五輪の日本女子最年少で銅メダルを獲得した村瀬心椛(ここも=17、ムラサキスポーツ)が、さらなる大技で4年後の連覇を見据えた。

 悲願の表彰台だった。合計171・50点をたたき出した村瀬は「小さいころから五輪に出場してメダルを取るというのが夢で。それがかなって信じられないというか、今まで練習してきたことがムダになってないなって思って、すごくうれしいです」と喜びを語った。

 4年前、13歳で出場したXゲームで史上最年少Vを果たし、世界にその名をとどろかせた。しかし、同年に右ヒザを負傷。競技ができる状態ではなく「半年以上、全然スノーボードを滑れていなくて。みんな練習しているので、本当に悔しかった」と振り返る。それでも懸命なリハビリとトレーニングで雪上に帰ってきた。

 今季はW杯開幕戦で初勝利を挙げるなど、調子を上げて北京に入った。スロープスタイルは10位に終わったものの、この種目は1、2回目で勝負を決め「(2回目の)フロント(サイド)はめっちゃ飛んで、グラブ(ボードをつかむこと)を長くしてビタビタに着ってやろうという気持ちで挑んだ。それができたのであの点数が出たのが本当にうれしかったです」と納得の表情だった。

 その一方、3回目のバックサイドのダブルコーク1260を失敗。村瀬は「(今は)みんな12(※1260の意)ができる時代だと思うんですけど、4年後は14(※1440の意)が当たり前になっていると思う。なおかつ、カッコいい滑りを意識してまたメダルが取れるように頑張りたいです」と、次の大舞台に向けて4回転の大技習得を誓っていた。