「トイレット博士」などの作品で知られる漫画家とりいかずよし(本名・鳥居一義)さんが今月9日、膵臓(すいぞう)がんのため、名古屋市内の病院で死去した。75歳だった。葬儀・告別式は家族で執り行った。

とりいさんは故・赤塚不二夫さんに師事し、1968年に読み切り漫画「くちなし犬」(週刊少年サンデー)でデビュー。1969年から週刊少年ジャンプで、うんこの研究を行う博士や、その仲間の珍騒動をユーモラスに描いたギャグマンガ「トイレット博士」の連載をスタート。累計発行部数1000万部に達するヒットとなった。

作品は他に「ロボッ太くん」(月刊コロコロコミック)「うわさの天海」(週刊少年マガジン)「くたばれ!とうちゃん」(週刊少年チャンピオン)などを連載。

80年以降は出身地の愛知に移住。ギャグだけでなくストーリー重視の漫画も描いたほか、ラジオ、テレビのシナリオなども担当した。近年は愛知淑徳大学教授も務め、創造表現学部で漫画専攻の学生の指導なども行っていた。