元総務相で経済学者の竹中平蔵氏(70)が20日放送の読売テレビ「そこまで言って委員会NP」に出演した。既得権益をめぐる考えに持論を展開した。

 番組では、「日本資本主義の父」と呼ばれる明治時代の実業家・渋沢栄一について特集。パソナグループ会長を務めるなど実業家の側面を持つ竹中氏との比較検証などを取り上げた。

 実業家として紹介された竹中氏は「何で、私が実業家なんですか。全然違う」と否定。MCを務める同局の黒木千晶アナウンサーから「え?実業家じゃないんですか?」とツッコまれると、「私は一介の経済学者にすぎませんから」と語った。

 既得権益の打破を掲げる竹中氏は、黒木アナから「一つ物申します。世の中から見たら、竹中さんが今、人材派遣会社の会長やってらっしゃるから、労働市場こそが竹中さんの既得権益と思ってる方もいると思いますが、どうですか」と質問を受けると、「まったく誤解。コメントのしようがしないほど、ひどい話。(パソナの)利益が増えたとか言ってますけど、元の利益がすごく薄かったから。不当な利益を得ているようなレッテルを張って、おもしろがってる議論がまかり通っている。そんな議論に巻き込まれてはダメ」と反論。黒木アナは「けむに巻かれてますね」と苦笑していた。