北京五輪のフィギュアスケート女子シングルは坂本花織(21=シスメックス)が銅メダルに輝き、最強のロシア・オリンピック委員会(ROC)勢のメダル独占を阻止した。

 プロフィギュアスケーターの村上佳菜子(27)は「歴史に名を残したと思っています。難しい状況の中で自信を持っていました」とし「トリプルアクセル(3回転半ジャンプ=3A)や4回転を入れない選択でしたが、プログラムの完成度はとても高かったです。ジャンプの着氷後、流れるように次の演技に入っていました。今できることをパーフェクトにやって勝負強くなったように感じています」と振り返った。

 ROC勢については「4年前の平昌五輪の時には4回転を5回も跳ぶ選手(トルソワ)が出てくるなんて思っていませんでした。女子フィギュアの成長には驚きです」という。5位入賞の樋口新葉(21=明治大)については「4年前の悔しさから逃げずに努力してきたからこそSP(ショートプログラム)とフリーで3Aをそろえることができたと思う」とし、23位の河辺愛菜(17=木下アカデミー)には「この大舞台で経験したことをこれからの成長につなげてほしい」と期待した。

 また、カミラ・ワリエワ(15=ROC)のドーピング騒動には「五輪前までに結果が間に合わなかったことで、大事になってしまった。他の選手にも影響を与えてしまったので、試合の参加可否などもっと議論する必要がある。同じようなことが起きないようにしてほしい」と再発防止を望んだ。