新日本プロレス旗揚げ50周年となる「旗揚げ記念日」が1日に日本武道館で行われ、メインでオカダ・カズチカ(34)、棚橋弘至(45)、藤波辰爾(68)組が鈴木みのる(53)、ザック・セイバーJr.(34)、藤原喜明(72)組に快勝を収めた。

 新日本の「旗揚げ50周年記念試合」と銘打たれた一戦は、世代を超えたドリームマッチ。ガウンを羽織って先に入場した棚橋とオカダは、この日のための特別ガウンを羽織って入場した藤波をロープを上げて招き入れた。

 棚橋と藤波がドラゴンスクリューの競演で流れを掴んだかと思われたが、オカダがみのると藤原の一本足頭突き連発で窮地に。さらに脇固めの藤原、みのる、ザックの三重奏で捕獲された。

 さらにみのるのスリーパーに捕らえられたオカダだったが、藤波がドラゴンスリーパーで救出。さらに棚橋もみのるにスリングブレイドを決めて形勢を逆転させる。代名詞のドロップキックを決めたオカダが、最後は開脚式ツームストーンパイルドライバーからレインメーカーをさく裂させて3カウントを奪ってみせた。

 試合後のリング上ではオカダが「新日本プロレスの重さを改めて感じることができました。僕も背負う背負う言っていたけど、それなりの覚悟がないと背負えないと分かったので。まだまだ新日本プロレス50周年背負ってプロレス界を盛り上げていきます」と所信表明。

 この日の大会前には50周年記念セレモニーが行われ、団体の歴史を彩ったOBが多数来場したが、創設者で現在闘病中のアントニオ猪木氏の来場はかなわなかった。「猪木さんが踏み出したその一足というのは、この新日本プロレスにつながっていると思います。どんなに迷っても、いろいろなものと戦ってもこの新日本プロレスにつながって、最終的にはここに、このリングに戻って来ると思います。それまでまだまだ僕たちが盛り上げていきますので応援よろしくお願いします」と誓った。

 最後は藤波がマイクを握り「新日本プロレス50周年、ご来場いただきありがとうございました。猪木さんに次回は必ず皆さんで呼びましょう。エールを送るために、例のヤツを元気よくやりましょう!」と音頭を取り、猪木氏の代名詞である「1、2、3、ダー!」で大会を締めくくった。リング下では解説を務めていた蝶野正洋、長州力も拳を突き上げ、団体にとって節目の記念興行は大団円で幕を閉じた。