元ポリスの英国人気ロックシンガー・スティングが、ロシアの侵攻を受けているウクライナへの支持を表明するため、6日(日本時間7日)に自身のインスタグラムに1985年作の「ラシアンズ」の演奏パフォーマンスを投稿した。ポーランドとの国境にある倉庫に医薬品や人道的支援を送る運動「ヘルプ・ウクライナ」支援が目的とされている。

 同曲は85年のスティングのファースト・ソロアルバム「ブルータートルの夢」に収録されており、当時はまだ冷戦下にあった米国とソビエト連邦の両国の争いが、完全撤廃される願いを込めた楽曲として発表された。

 歌詞の内容は「常識に独占はない/政治的争いの両側にあるイデオロギーに関係なく、私たちは同じ同じ生命を持っている/私があなたに言うとき私を信じてほしい/ロシア人も自分たちの子供を愛していることを願っている」というもので一刻も早い東西の和平を臨んでいた。発表から40年ちかくが経過した現在、同様の状況が世界中を激震させているとあって、今回の行動に踏み切ったようだ。

 スティングはパフォーマンスと同時に「この曲が書かれてから何年もの間、そのような事態が再び起きるとは思わなかったので、めったに歌わなかった。この歌はもう一度、私たちに共通する人間性に対する嘆願でもあるのです。残忍な専制政治と戦う勇敢なウクライナ人、そして逮捕と投獄の脅威にもかかわらず怒りの抗議を続けている多くのロシア人、そして私たち全員が、子供たちを愛しています。どうか戦争を止めてください」とのメッセージを寄せている。