ヤンキースのランディ・レビン球団社長が7日(日本時間8日)に米スポーツ専門局ESPNのラジオ番組に出演し、米大リーグ機構(MLB)と選手会との新労使協定交渉について私見を語った。メジャーは昨年12月2日(同3日)からロックアウトに突入して活動がストップ。3月31日の開幕から2カード中止が決まっている。

 ヤンキース戦のテレビ実況を務めるマイケル・ケイ氏がホスト役の番組に電話出演したレビン氏は「5年前に合意した協定は過去のことです。私たちは今、再び一緒になって合意する必要があります。一度にすべてを修正することはできません。団体交渉というものは順を追って進めていくものです」と話し合いが長引いている理由を説明した。


 両リーグDH制、内野守備シフト制限やベースのサイズ拡大などルール面では合意したものの、ぜいたく税やボーナスプールなど主要争点の経済問題での隔たりは大きい。「新型コロナ感染拡大の影響で無限にお金があるという認識は真実ではありません。両者は妥協できるものです」と語った。

 また、新労使協定が締結できずに2022年のシーズンがすべて中止になる可能性を問われると、「気が遠くなるような恐ろしい考えです。それが現実になった場合、我々全員が不名誉を被ることになります」との見解を示した。しかし、最悪のシナリオは完全に否定しなかった。