モデルのイシヅカユウ(30)と「はるかぜちゃん」として知られる女優で声優の春名風花(21)が9日、都内で、映画「私はヴァレンティナ」(カッシオ・ペレイラ・ドス・サントス監督、4月1日公開)の特別一般試写トークイベントに出席した。

同作は、ブラジルに生まれた17歳のトランスジェンダーの女性とその周りの環境が描かれる。劇中で主人公は、生誕時にラウルという名前を付けられたが、ヴァレンティナという通称名を使用したいと学校に申し出る。体は男性として生まれ、女性のアイデンティティーをもつイシヅカは「もし私の場合、男性的な名前だったとしたら、すごくそこで、ちょっとテストで書くときとか、何か名前を書かなくてはいけない時が学校ってたくさんあるので、そこでちゅうちょしてしまったり、そこで一歩壁が出来てしまう感じがあると思います。私もやっぱり通称名で通いたいんだろうなと思います」と自身に当てはめて想像した。

春名は「自分の身の回りではLGBTQの方々っていうのは当たり前のものだったので、他の国ではこういった状況にさらされているんだなっていうことにまず驚きました。それとこの映画の中で救いがあったなと思ったのは、周りの友人たちと学校に勤めている大人の方々の対応がやはり、すっごく優しかったので、そこが優しい映画だなと感じました」と映画の感想を語った。

最後にイシヅカは「ブラジルでのトランスジェンダーの現状を目の当たりにして、対岸の火事というか、向こう側のお話ではなくて、日本でもありうることだし、これからもっと考えていくべき事なのではないかなと考えました」と話した。