お笑いコンビ「極楽とんぼ」の加藤浩次がMCを務める「スッキリ」(日本テレビ系)で11日、コメンテーターを務める人気ロックバンド「マキシマムザホルモン」のドラマー・ナヲ(46)がウクライナの現状に感情を露わにし、涙した。

 番組ではウクライナ・マリウポリの産婦人科・小児科病院がロシア軍の攻撃を受け、避難した入院患者が泣き叫ぶ映像を放送。

 地元当局によると、マリウポリの民間人の死者は約1200人にのぼっているとされ、加藤は「小児科病棟の横に(攻撃によって)あれだけの穴が開いている。民間の方が何人も死傷しているというのが現状」と語った。

 ナヲは「子供病院と産婦人科病院が攻撃されたのがすごいショックで、子供が何をしたんだ。(ロシアとウクライナは)お互いに正義を持ってやっているのかもしれないけど、どんな理由があったって、人の命は絶対に取ってはいけない。人を殺す理由なんて何もないというのが大前提。逃げられた子供たちも、どんな気持ちであそこに逃げて、どれだけ家に帰りたかったか、家族と一緒にいたかったか。何のための戦争で、何をやっているんだろうとずっと苦しいです」と、時折涙をぬぐいながら震える声で話した。

 これに加藤は「こういった事実の映像をしっかり国際社会に見せることも大事ですよね」と応じた。

 2児の母のナヲは続けて「(日本の)子供たちって今何が起こっているのかはっきりわかっていないところもあって、髪の色も目の色も肌の色も違うかもしれないけど、同じ人で、目の前でパパとママが撃たれたらどう思う? 自分の家をミサイルで攻撃されたらどう思う? 学校にミサイルが来ているんだよ。これが本当に起きていることだよと子供たちには説明している。でも子供たちはCGとかアニメとかのイメージでしか感じてなくて、これ本当に現実で起きていることで、令和の世の中で何やっているのこれ! 戦争は絶対にダメなんだよって子供たちに伝えていかないといけない。実際に今起きていることとして目をそむけちゃいけないと思う」とも訴えた。

 3児の父でもある加藤も「ナオさんのお気持ちわかります。大前提として何が事実として行われているのかを国際社会でみんなが共通して認識していくのが大事ですよね」と応じた。